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2005年10月28日 (金)

今年最初の法律教室

昨日(10月27日)、今年初めて高校へ出向いて、3年生全員を対象にした総合学習の時間での法律教室を実施してきました。私の事務所がある福島県郡山市中心部より車で約40分のところに位置するいわゆる田舎の小さな県立高校です。(今年、市町村合併で市に統合されました)3年生全員約100名が体育館で準備をしている間、校長室でしばし懇談。

校長先生いわく、田舎の子どもたちで、純朴。もしかしてだまされやすいかもしれないと。ほとんどの子どもたちが自宅から通える範囲内での就職、進学を選択しています。それぞれの家庭の経済状況もいいとは言えず、借金が原因で両親の離婚、母子家庭、父子家庭も少なくない、授業料免除者も少なくないとのお話でした。

生徒の中に私の住む郡山市内から1時間の距離を雨の日も雪の日も毎日自転車で通学した野球部員がいるとの話をお聞きしました。パートで働くお母さんと二人暮しで、交通費を節約するために起伏の激しい通学路を必死に通い続けたとのことでした。

体育館で待っていてくれていた子どもたちの目は輝いて見えました。司法書士としてというよりも、一人の大人として、いつの間にか子どもたちにエールを贈っていました。福島県司法書士会では、平成10年から高校生を対象にした法律教室事業を継続してまいりました。今年から、社会公益活動委員会が組織され、広い県土をカバーできるように支部単位での担い手の養成に力を入れ始めています。

今回は4人の司法書士がショートコントを交えながら自分たちも楽しみながら話をしました。今年、講師用マニュアルを全面改訂し、会員全員に配布を予定しています。毎回、他の司法書士の話にいつもうなずき、学ぶこともたくさんあります。子どもたちの前で話す司法書士はみんな、輝いているのではないでしょうか。

今年もできる限りたくさんの学校へ出かけていきたいと考えています。また、報告します。

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福島県調停協会連合会実務研究会

10月26日に標記研究会が開催され、私も意見発表をいたしました。

テーマは・・・学校内で発生した事故の解決が調停に持ち込まれた場合。留意すべき事項について。子ども同士の揉め事によって怪我をしたような場合、通常の調停とは異なる配慮が必要と考えられるが、どのような点に注意すべきか。

私の意見概要は以下のとおりです。教員経験がある調停委員等の意見をとりまとめた内容です。

これまで、学校内で起きた子ども同士の揉め事に起因する事件については学校内で解決されてきたのがほとんどであろうと考える。しかしながら、親の権利意識の高揚の伴い、学校内での話し合いでの解決が困難で、調停事件として申し立てられるケースが出てきているのではないか。通常調停と異なる配慮が必要な点として、次の3点を挙げることができる。(1)事実を正確に把握すること。(2)親の感情の沈静化に配慮すること。(3)子どもの感情に配慮すること。

(1)については、調停における当事者は親同士となろうが、揉め事の当事者である子どもたちは自分を正当化するために親にうその事実を伝えることもありうる。また、子を守る親としても自分の子どもの言い分を一方的に信じるであろうから、正確な事実をつかみにくいのではないかと考えられる。そこで、学校関係者等からの事情聴取等により正確な事実関係の把握にも努めるべきではないか。(2)については、親が感情的になっていることが予測されるために、同席調停を回避する等の配慮が必要ではないか。また、双方の主張に先入観を抱かずに真摯に傾聴するという調停の基本原則を遵守することにより、感情の抑制に努めるべきではないか。(3)については、事件後も同じクラス、同じ学校の中で生活を共にしていかなければならない子どもたちへの影響に配慮しなければならない。調停結果を子どもに知らせない等、調停の場でも親への理解を求めるよう務めるべきではないか。互譲の精神により解決を見出すという調停制度の原則理念を双方の親によく理解をしてもらうことを前提課題とし、上記3点を常に意識しながら調停進行すべきではないか。

このような意見を発表しました。補足として、「同席調停」についても若干の意見を述べました。対立当事者の同席を避けるという方法はよくとる方法ですが、調停の場でお互いのニーズを面と向かって語り合わせ、それらをできる限り満たし合う解決策を当事者に発見させること、自己決定を促すこと、当事者が主役となって、調停の手続および内容をコントロールし、コミュニケーションを復活して紛争の解決を目指すこと。

これらはまさに法教育の視点でもあろうかと考えます。

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2005年10月25日 (火)

消費者被害救済実務セミナー

日司連主催による標記セミナーは、10月22日・23日に京都市内で開催されました。

昨年のセミナーから、「消費者教育・法教育」についての分科会が設けられ、消費者問題に取り組む司法書士にとって、被害救済実務とともに「教育」という視点でも実務家として取り組むべきテーマであるという認識を強く抱きながら、議論を深めてきております。

分科会は、竹村秀博司法書士(広島会)のコーディネートにより進められました。

初日の柏木信一広島修道大学助教授の講義では、「消費者教育は素人でもわかるように親しみやすく」「法律をお茶の間に」といったようにまさに楽しく市民とともに消費者教育をしていこうではないかという勇気をあらためていただきました。柏木助教授は、広島ではラジオ番組でも消費者教育について語る等、若干32歳の新進気鋭の学者です。今後も司法書士の消費者教育・法教育の力強いサポーターとしても活躍が期待されます。

二日目は、竹村司法書士から司法書士の法律教室の歴史的検証から始まり、昭和50年代から先達たちが市民の中に飛び込んでいったことから今日の法教育の取組までの流れをあらためて認識をしました。先達からは、「当時は司法書士が法律教室を開催することすら非弁であるとの指摘を受けた」というようなコメントもいただき、驚きもしました。今司法書士が取り組んでいる消費者教育・法教育には、多くの先達たちの努力があってのものであるということをあらためて感じたところです。

小牧美江司法書士(大阪会)からは大阪で取り組んでいる教員との協働授業について紹介がありました。教育のプロと法律実務家である司法書士がそれぞれの役割を生かしながら作る授業は、生徒とともに魂を込めたものとなっていくのではないでしょうか。今後、全国のみなさんにこの取組を紹介していけるよう、日司連の委員会としても努力をしていきたいと考えております。

私たち司法書士が教壇に立ったとき、生徒たちと視線を合わせたとき、法律実務家としての司法書士としてだけではなく、一人の大人として伝えたいもの、伝えられるものをできればわかりやすい言葉で語りかけることができればいいですね。

消費者教育・法教育は、毎日の相談業務の中でも必要です。二次被害を起こさないためにも、多重債務者と話をすることも必要でしょう。消費者問題の「語り部」として、市民のオピニオンリーダーとして、私たち司法書士は市民の中で生きていくべきではないでしょうか。

11月5日・・・和歌山大学の大学祭では、和歌山県司法書士会が法教育のシンポジウムを企画しています。私も福島から飛んでいきます。様々な形で、司法書士の仲間が市民の中へ飛び込んでいきます。

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2005年10月11日 (火)

マナーとルール

地元紙に「公共の場、無法遅滞にするな」との論説が掲載されていました。

都会の電車の中でのマナーの悪さを指摘しています。座席シートに化粧道具を広げているOL、携帯電話で大声で話をしている大学生、ヘッドホンをしているのもかかわらずに大音量で周囲に音を漏らしている会社員・・・まさに無法地帯の様相とのこと。

東京では条例で公共の場での迷惑行為を禁止するとの動きがあるという。マナーに規制の網をかぶせてもそれによって変わるということは期待できないでしょうね。

自分の行為だけが基準となっている人たちが社会全体の基準がどこにあるのか、よりよい社会を築くには自分も他の人も共存することによって成り立つということを考えなければなりません。

マナーを身につける基本は家庭にあるはずです。それが今は機能していない。子をしからない親がいる。他人の子をしかるとそれを怒り出す親の姿を見かけることも少なくありません。そうして、社会全体が他人に関わらず、自分だけが・・・という意識になってします。

今こそ、家庭、地域社会がもっと基本的な力を持たなければなりません。何でもかんでも学校に押し付けていてはいけないのかなと感じます。それは、学校の先生たちがあまりにも忙しそうだからです。

社会の一員としての当然のマナー、そして社会をより良くするためのルールというものも毎日の生活の中で学んでほしいなと思うこの頃です。

論説によると、福島県内では、高校生が公共の場での迷惑行為追放を訴える「おもいやりキャンペーン」を繰り広げたそうです。

私たち大人ももっと真剣に考えていかなければならない、一人だけでは誰も生きていけないものだから。

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2005年10月 7日 (金)

家庭科と社会科での法教育の実践例

これまで、中学校3年生の社会科の授業での授業実践を紹介してきました。今度は、家庭科と社会科との共同作業による授業実践(合科というそうですが)の資料をいただきました。来月にはビデオでの実践報告がありますので、あらためて紹介をします。

永野薫先生から資料提供をいただきました。契約当事者としての考え方、そして消費者としての考え方をミックスした内容です。

いきいきと豊かに生活できる環境作りを体験的に学ぶことができるのが消費者教育の場ではないかと思います。よりよい社会にするためには自分たちが何をしたらいいのかを考ることができる力、そしてそれを議論し、発表できる力を学んで欲しいと思います。

自分たちの時代にはこのような学びの場はなかったのかもしれません。

ゆえに・・・日々の相談業務の中でも大人への消費者教育が必要なのではと感じてしまうのでしょうか。「kateika.doc」をダウンロード

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