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2005年10月28日 (金)

福島県調停協会連合会実務研究会

10月26日に標記研究会が開催され、私も意見発表をいたしました。

テーマは・・・学校内で発生した事故の解決が調停に持ち込まれた場合。留意すべき事項について。子ども同士の揉め事によって怪我をしたような場合、通常の調停とは異なる配慮が必要と考えられるが、どのような点に注意すべきか。

私の意見概要は以下のとおりです。教員経験がある調停委員等の意見をとりまとめた内容です。

これまで、学校内で起きた子ども同士の揉め事に起因する事件については学校内で解決されてきたのがほとんどであろうと考える。しかしながら、親の権利意識の高揚の伴い、学校内での話し合いでの解決が困難で、調停事件として申し立てられるケースが出てきているのではないか。通常調停と異なる配慮が必要な点として、次の3点を挙げることができる。(1)事実を正確に把握すること。(2)親の感情の沈静化に配慮すること。(3)子どもの感情に配慮すること。

(1)については、調停における当事者は親同士となろうが、揉め事の当事者である子どもたちは自分を正当化するために親にうその事実を伝えることもありうる。また、子を守る親としても自分の子どもの言い分を一方的に信じるであろうから、正確な事実をつかみにくいのではないかと考えられる。そこで、学校関係者等からの事情聴取等により正確な事実関係の把握にも努めるべきではないか。(2)については、親が感情的になっていることが予測されるために、同席調停を回避する等の配慮が必要ではないか。また、双方の主張に先入観を抱かずに真摯に傾聴するという調停の基本原則を遵守することにより、感情の抑制に努めるべきではないか。(3)については、事件後も同じクラス、同じ学校の中で生活を共にしていかなければならない子どもたちへの影響に配慮しなければならない。調停結果を子どもに知らせない等、調停の場でも親への理解を求めるよう務めるべきではないか。互譲の精神により解決を見出すという調停制度の原則理念を双方の親によく理解をしてもらうことを前提課題とし、上記3点を常に意識しながら調停進行すべきではないか。

このような意見を発表しました。補足として、「同席調停」についても若干の意見を述べました。対立当事者の同席を避けるという方法はよくとる方法ですが、調停の場でお互いのニーズを面と向かって語り合わせ、それらをできる限り満たし合う解決策を当事者に発見させること、自己決定を促すこと、当事者が主役となって、調停の手続および内容をコントロールし、コミュニケーションを復活して紛争の解決を目指すこと。

これらはまさに法教育の視点でもあろうかと考えます。

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