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2006年5月20日 (土)

調停協会機関紙への投稿

地元の調停委員になって7年目となりました。毎年発行される調停協会(地元調停委員約100人で構成)の機関紙のひとりひとりの自由テーマでの執筆コーナーに以下のような記事を書きました。

「生きる力」  かつて、子どものしつけや教育の基本は家庭にありました。そして、地域社会全体でも子どもたちを育てようという雰囲気がありました。今、その家庭と地域社会に力がなくなっているような気がします。調停においては、当事者の自己決定に委ねることが基本姿勢となるのでしょうが、その力がない調停当事者が少なくないと感じるのは私だけでしょうか?今年の県調停協会連合会実務研究会の協議問題は、学校内における揉め事に関わる調停事件についてでした。意見発表を聞きながら、これまで調停機能を果たしてきたと言われる学校現場での力の限界を感じました。社会は自己責任が強く求められる時代となりました。そんな社会の中で生き抜くには、自分の力で正義を見極め、判断する、まさに生きる力が必要となるのではないでしょうか。再度、家庭と地域社会の関わりを考えていきたいと思うこの頃です。

自分の趣味や旅行記を書き綴る調停委員が多い中、このような内容を書きました。調停現場での法教育の必要性については、次回書いてみます。とは言え、なかなか更新できないジレンマがあります。

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2006年5月 9日 (火)

生きる力を!

連休前に事務所に相談に来た20代前半の女性は、多額の借金を抱え、その支払のことでひとりで悩み苦しんできたようです。借金の原因はエステの費用のためのクレジット契約によるものが主なものでした。若い女性なら(年齢には関係ないかもしれませんが)誰でもがあこがれる(?)「美」への欲求。それをターゲットにして、私が住む地方都市でもエステティックサロンは飽和状態になっているであろうほどの数があります。

相談の中でいくつかの解決のために考えるべき宿題を預けていました。連休中に考えたのでしょう。連休が明けて、本人から連絡がありました。借りたものは何としてでも返していきたい。でも・・・そのためには収入が少なく、自分には負担が大きすぎるという答えを出してきました。夕方、母親とともに事務所を訪れました。私が出した宿題のひとつに、唯一の家族である母親にはきちんと自分の状況を話すべきではないか、考えてごらん・・・ということがありました。連休中に正直に告白をしたようです。私の前でもまだ怒りが収まらない様子のお母さんでしたが、自分の責任できちんと整理をしなさい!と言い切っていました。少しでも負担を軽くしてあげたい、助けてあげたい・・・という気持ちを抑えながらの言葉だと感じました。これが親としてのあるべき教育の姿なのでしょう。繰り返し借金を繰り返す別の依頼者の姿に親の甘さを重ねることがあります。生きなさい、自分の足できちんと立って生きなさい!と言える親こそ、本当に愛情のある親なのかもしれません。

この女性とは、これからの法的な借金整理の手続きのためにしばらくお付き合いをしていくことになります。そんな中で、少しでもアドバイスをしていければとも思います。もしかしたら、それが生きる力を与える「法教育」なのかもしれません。法的な解決をした後にどれだけ自分の力で生きる力を蓄え、生き抜いて行こうとするのか、その後の人生をも陰ながら見守っていくことになるのでしょう。それが、市民に身近に存在する司法書士の役目でもあるのだと思って日々の仕事をしています。

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