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2006年7月25日 (火)

大阪司法書士会の取り組み

7月20日に東京で日本司法書士会連合会の法教育推進委員会に出席、一度地元郡山市に戻り、翌21日午前中に簡易裁判所の法廷に立った後、午後の飛行機で大阪へ飛びました。目的は、夕方から開催される大阪司法書士会の法律教室講師に登録している司法書士のみなさんの勉強会に参加をすることでした。詳細は、法教育仲間の小牧美江司法書士のブログを参照にしてください。

http://blog.goo.ne.jp/k-mie_2006/e/eed34f67c0b59d1d181928911ab71a0c

大阪では、教員との協働授業の実践やそれを通しての教材研究、法テラスにおける法教育情報提供のための講師名簿の整備等、充実した、かつ先駆的な活動がなされています。そんな熱い「現場」を体験したくて出かけてまいりました。

24日は、法務省での法教育推進協議会でした。千葉大学付属小学校における法教育授業実践の報告を受けての意見交換、また、都内中学校で実施された裁判員教材に基づく実践授業に関する意見交換が行われました。法教育研究会で提示した4つの教材例、ベーシックな法教育の実践を積み重ねたうえでの裁判員授業がなされるべきではないか、裁判員制度の導入に向けて、制度広報授業に傾きかけているのではないか・・・という趣旨の意見を述べさせていただきました。法教育が迷子にならないことを望んでいます。

他人の意見を聞く、自分の意見を述べる、といった大事な要素がこめられている法教育の考え方はどんな授業でも活用できるという前出の千葉大学付属小学校の先生のことばにあらためて法教育が教育の基礎となる考え方を含んでいるということを心に刻むことができました。

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2006年7月19日 (水)

相談者からの手紙

司法書士会からの紹介で、ある青年とその母親の相談を受けました。大学卒業後、企業へのコンサルティングを業務とする会社に就職したものの、過酷な労働内容、経営者の社員に対する異常な要求等で疲弊した中で相談にきました。

会社を辞めたいのならば、きちんと自分の意思を伝えてきなさい、法的な問題が生じたら手助けをしてあげるから・・・とのアドバイスをし、何とか退職をし、新たな気持ちで就職先を探しているようです。

そのお母さんからの手紙が届きました。「息子は先週、何事もなく、実家に帰ってきました。親として涙が出るほど安堵しました。・・・今度の件は、親として今までに味わった事のない出口の見えない恐怖に本当に苦しみました。何とか、息子を救おうとすがる思いで、○月×日に先生にお会いしました。先生はすぐに事情を察し、真剣に受け止めてくれました。私どもにはようやく解決の糸口が見えてきたようで本当にうれしかったです。」

「身近な法律家」司法書士は、ただ、存在するだけではなく、いかに「声を聞く」ことができるか、「応える」ことができるか、そのことが存在意義をより高めることになるのでしょう。そして、その中で相談者とともに、相談者の主体性を大事にしながら、最善の解決策を考えていく、それが「身近な法律家」の姿なのでしょう。相談を受ける私自身が常に健康な頭と身体で相談者の前にいることが大切なことなのだと思うこのごろです。

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2006年7月 1日 (土)

第7回法教育推進協議会

6月29日、法務省20階会議室において、第7回法教育推進協議会が開催された。28度設定の少々汗ばむ中、中央省庁が率先して進めるクールビズ政策の中枢での開催でした。

まず、猪木武徳元大阪大学教授(現国際日本文化センター)による「経済と法、およびその教育について」の講演がありました。猪木氏は、法と経済以前の基本的な教育理念として、「正解のない問題を考える能力を養うことが大事だ」ということの話をされました。法教育の議論でも重要視してきたダイアログやディベート能力の養成、正解到達のためのプロセスをトレーニングする重要性を強調されました。これまで「解答」を出すことを求められてきた教育現場がどう変われるか、今後の教育のあり方への問いかけでもありました。

次に、橋本康弘福井大学助教授による「発達段階に応じた法教育の在り方~高等学校での実践を中心に~」の話がありました。橋本氏は、法教育ネットワークで江口勇治筑波大学教授や鈴木啓文弁護士(日弁連・市民のための法教育委員会)らと法教育の研究、実践活動をしてきた方です。これから実践をする「法批判学習」の展開例を紹介されました。高校3年生を対象にした授業展開例の紹介でしたが、出席者からは内容が難しすぎるのでは?との意見もありましたが、「やり方次第」で高いレベルの教材でも活用できるとの話でした。いかに子どもたちに考えさせるか、ということでしょうか?

私たち司法書士が法律教室を開催する場の多くは高校生が対象です。高校では、学校によってのカラーも違い、また目指す方向も違う(進学・実業等)ため、一律に同じカリキュラムを消化できるかは難しい年代かもしれません。子どもたちに合わせた投げかけ方が必要になってくるのでしょう。子どもたちの個々を十分に知り尽くしているのが教員の皆さんであります。それを法律実務家としてどのように協力し、協働して授業を作り上げるかということが今、検討、研究を進めている問題でもあります。

それぞれの立場で何ができるか。法教育の実践の場は学校だけではないのでしょう。

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