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2006年11月18日 (土)

声を聞く法律家

なかなかブログを更新する時間がありません。勝手に立ち上げていながら、ときどきお読みいただいた感想をいただいていますことに感謝申し上げます。

最近、途絶えることなく多重債務の問題を抱えた相談者が事務所を訪れてくれます。先週は毎日、新しい相談者の訪問を受けました。今週も毎日、受任中の依頼者の打ち合わせや法律扶助契約(法テラスに法律扶助事業が引き継がれてから扶助契約司法書士の事務所で契約ができるようになりました。)のための依頼者との面談、任意整理での和解済の依頼者への支払催促や和解交渉のための債権者からの電話への対応、さらには破産申立書作成や過払返還訴訟の申立準備等、事務所スタッフ(2人の若い司法書士志望者)とともにてんやわんやの日々をすごしてきました。

そんな中、最近はとても心が不安定な相談者が多いように感じています。約1時間の最初の面談中、心の不安を吐露していきます。それまで自分だけでつらさに耐えながら無理な返済を繰り返してきた男性は面談終了後、ほっとしたのか、涙を流し始めました。家族にも打ち明けられず、裁判所や弁護士会の相談会に行くも事務的な説明で終始し、余計に心が乱れてしまった女性は、私のことも最初は警戒しながら話はじめました。心療内科のクリニックからの紹介で相談に来る方も少なくありません。悲痛な叫びを受け止める場所がもっともっと市民の身近な場所に必要なのではないでしょうか?十分な知識を得ることもできずに破産手続きをしてしまうこともあるのではないでしょうか?破産申立!と事務所に飛び込んで来た相談者の事案が最終的には過払金で数十万円を手元にお返しすることができるという結果を得ることもありました。

日々の業務の中でも正確な法情報を伝える必要性を感じ、また、相談者の声に耳を傾け、ともに解決の道を探していこうという意識の共有、そんな中でも「法教育」の必要性を感じます。最終的には相談者自身の力で今後の人生再生のための努力をしていかなければなりません。クリニックからの紹介で訪れる相談者は心療を受けながら依存症の仲間の自助グループに通いながら私の事務所にも足を運びます。心を受け止めてくれるいくつかの場所とつながりながら、自立への道を模索するのです。そんな後押しをしてあげたいと思いながら私自身も毎日を生きています。

こんな、声を聞く法律家、司法書士の仲間がもっといたらな~!という思いで、数年前から毎年クレサラ問題に特化した勉強会を個人的に開催してきました。今年は今日、開催されます。実務のスペシャリストである石川芳弥司法書士(宮城県会)の講義とジェンダー等人権の視点で相談者とどう向き合うべきかというテーマで法教育仲間の小牧美江司法書士(大阪会)の講義を受ける機会を設けました。

ほんとうに市民に身近な法律家として私たちはどうあるべきか、私自身も悩みながら、動きながら考えていきたいと思います。

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