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2011年10月 7日 (金)

自主避難者の悲痛な叫び

昨日は福島県司法書士会館での被災者電話相談の担当でした。受けた電話は全国各地の司法書士仲間が担当しているフリーダイヤルの相談電話でした。

福島県の県北地方に住んでいて、福島第一原子力発電所から34キロ圏内のために避難指示が出なかったものの、同居する娘と小さな孫を抱える女性からの電話でした。孫の将来、放射能の影響を考える余り、着の身着のままで車のガソリンを気にしながら息子の住む土地へと約300キロ走らせたそうです。今はその地で民間のアパートを借りて住んでいるものの、様々な出来事が次々と起きており、その原因が東京電力だとの深い思いから怒りをぶつけたく電話をかけてきたようです。

電話口に出た私が東京の司法書士と思い込みながらもこれまでの避難生活や今の生活、これからの不安を途切れることなく話し始めました。途中、会話の中で私が同じ福島県民とわかった時点からは、そばにいて寄りかかるような語り口になりました。同じ福島県民として重いものを抱えていることを理解してくれるであろうという安心感が湧き出たのでしょうか。

今の悩みは、福島県民だということだけで避難先で様々な嫌がらせを受けていることだそうです。避難先の小学校に転入する孫に付き添い、学校に出かけ、校長と会ったとたんに「放射能を持ってきてないよね」との言葉。教育者の言葉として信じられません。

アパートの玄関ドア前に駐車している福島ナンバーの車のドアの鍵穴に泥を詰め込まれ、玄関前には糞を置かれたということもあったそうです。これまでニュースではこのような被害が出ているということを知ってはいました。また、私の事務所に来る運送業の相談者からも福島ナンバーでの県外での給油拒否の事実は聞いていましたが、これまでひどい仕打ちがあるものかということで涙が出てきました。

そんな仕打ちを受けてまでその地に留まりたくないと、福島県に戻ろうかと孫たちに話をしたところ、放射能が怖い、帰りたくないとなかれたそうな。何が安全なのか、子どもたちも不安でたまらないのでしょうか。

沿岸部に嫁いだ娘は津波に家を流され、放射能の影響の不安を抱えて知人のつてで北海道に子どもと避難。地元に残る夫の意思に反しての避難のため、夫婦関係が悪化。このような家族ばらばらな家庭は福島県にはたくさんいます。司法書士仲間にもいます。家族が一緒にいれないことの辛さ、寂しさは計り知れないものがあります。

形あるものは作り直すことができるかもしれません。人の心を気持ちをもとに戻すには時間がかるのではないでしょうか。先にお話をした女性は、東京電力のコールセンターに毎日のように電話をかけて怒りをぶつけているようです。自主避難だからということで様々なところへ出向くも門前払いを受けてきたそうです。ようやく受け止めてあげた私の電話の最後には、国に伝えてくれ、人生を返せ、という悲痛な叫びでした。

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