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2011年12月27日 (火)

法教育推進協議会(第27回)

年に数回開催される法務省の法教育推進協議会の委員に数年ぶりに復帰しております。昨日は法教育に関する懸賞論文の審査がありました。質の高い内容の論文が多く、選考に頭を悩ませましたが、入賞作は本文を読んだだけで授業風景を想像できる論文ばかりでした。また、岐阜の朝日大学における法教育の取り組みの報告がありました。「教育はあまねく」という発言が大学と連携する弁護士からの報告の中で語られ、なるほど、という気づきがありました。私たちがスポット的に行う出前講座が果たして「あまねく」学校現場にその効果を伝えきれているかどうか、振り返る必要があるのではないかと課題を持ち帰りました。地方大学の法学部の地域に密着した取り組みには学ぶ点がたたありました。岐阜県では来年法教育プロジェクトが行われるとのこと。司法書士会の協力もしていかなければならないでしょう。

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2011年12月19日 (月)

原発事故収束?宣言

野田総理が「収束」宣言をしました。何が収束したのか。福島では未だ6万人以上の県民が県外へ避難し、県内の仮設住宅に住む人々も寒い冬を迎えて不安な日々を過ごしています。毎日の放射線量の数値報道は相変わらず高い地域があります。福島県民の心の不安の収束はあり得ません。除染作業の具体的工程も示されず、県土の7割を森林地帯で占める福島県の除染は果たしていつまでどのようになされていくのでしょうか。

不安、不満を日々抱えつつもこの福島で生きていくと決めたからには、政治への期待をせざるを得ませんし、地域からの発信をもしていかなければなりません。福島の問題を日本全体の問題としていかなければ、進行中の被害もあっという間に「過去のもの」とされてしまいかねません。

社会不安、経済不安の中、それぞれが自分の生活が大変な時、大震災と言えどもだんだんと頭の中から忘れていくのは致し方ないことかもしれません。私たち被災地で生きる者は自立への道へと歩みだす勇気と努力が求められるのではないでしょうか。

今、信頼を寄せることができるのは、政治ではなく、家族、仲間、そしてともに日々を過ごす地域の人々かもしれません。

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2011年12月11日 (日)

震災9カ月

9か月。早いのか、長かったのか、何とも言えない気持ちではあります。福島は今も被害が拡大しています。様々な問題を多重に抱えています。未だ避難生活を続ける司法書士同職の苦しみ、悩み、不安を目の当たりにすると、自らの非力を感じざるを得ません。一瞬にして生活の基盤を根こそぎ奪い取られ、何もないところからのスタート。せめて、私たちとの人のつながり、絆を大切にしながら支援していきたいと思うものの、当事者のみなさんの気持ちがあまりにも萎えていることを目の前にすると、エンパワメントなどという言葉を発することさえできなくなります。どうしよう、どう向き合おう、どう肩を抱いてあげよう・・・本人が一番苦しいはずなのに、隣にいるだけで私自身も胸が苦しくなってくる。答えは出せない。まだまだ出せない。でも、生きていくためには、生きてもらうためには、何とかしなければならない。仕事ができる喜びを私自身は毎日感じている。同職として、その場がない仲間を何とか現場に戻してあげたい。でも、本人の気持ちがまだそこまでにならない・・・。時間がかかるのだろうか。有能な法律家の才能を生かしてあげたい。市民のために。

知恵をください。

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2011年12月 4日 (日)

原子力発電所事故による損害賠償請求に関する研修会

11月30日、日本司法書士会連合会と福島県司法書士会との共催でこの研修会が開催された。早々に録画されたDVDが全国司法書士会に提供されるということ、ご覧いただければと思います。

私の主催者としての開講の挨拶は以下のとおり。

いつもながら活字にすると意味不明の部分がありますが、今の思いを言葉にしました。

・・・・・・・・・

本日は、月末しかも平日の開催ということでありますが、この日司連との共催による研修会に県内外から多くの司法書士会員のみなさんにおいでいただきました。こころより感謝申し上げます。

震災後しばらくは、このように月末、平日などということなく、必死に動いておりました。ようやくこのような平時の言葉を発することができるようになったのかとも思いますが、まだまだ見えない敵と私たち福島県民は戦っているというのが現実でもあります。

 

さて、3,11、東日本大震災により、ここ福島県も大きな被害を受けております。地震、津波、そして原発事故、さらに風評被害と多重な被害であります。

この大震災は、多くの命を、生活基盤を根こそぎ奪いました。多くの人々が第一次産業を生活基盤とする東北地方を襲ったこの震災の復興は、政府の思いとは別にその道筋はまだまだ見えていないというのが現状ではないでしょうか。

 

震災時の時代背景を振り返ると

1. 経済低迷

2. 政治混迷

3. 社会不安

の真っただ中でありました。そこを襲った大震災でありますので、復興への道筋に大きなエネルギーを要するということが明らかであります。

 

福島県民は、県内外に多くの人々が避難し、それは未だ継続しております。

原子力発電所の事故は福島県の人の健康と大地の健康をも蝕んでおります。

これほど過酷な事故により、未だその被害は進行しているのが福島の現状であります。

 

昨夜、福島県の復興ビジョン検討委員会で議論をしている地元福島大学のみなさんらと議論をする場に参加をさせていただきました。本日、県知事に対してビジョン案を示すということでした。

福島の問題を日本の問題とすることが福島県の復興になるということを私は強く思っております。

その意味でも、本日、多くの司法書士の仲間が全国からこの福島の地に足を運んでくれたということは心強く思っているところです。

原発賠償問題については、まだまだ未確定な要素が多く、建国以来最大の法律問題にも関わらず、十分な法律的な議論がなされずに混迷する政治の世界の中で進められてきたという感想を抱いております。

 

私たち司法書士は、法律家として、市民に寄り添うという姿勢を忘れずに、この問題にも取り組んでいかなければならない立場にあるのではないでしょうか。業務としての議論はありますが、市民が求めている声、期待している声に対しては真摯に耳を傾け、それに応えてあげる責務はあるのではないかと思います。

本日の研修の中でも、私たちが原発補償問題にどのような立ち位置で取り組むべきかをみなさんと一緒に考えてまいりたいと思います。

 

さて、本日の第一講義の原子力損害賠償紛争センターの浅井所長は、平成15年からスタートした簡裁代理権認定のための特別研修の講師としてもご協力いただき、また、本会調停センター・ADR創設に際しましても貴重な助言、支援をいただきました。私たち司法書士制度へのよき理解者であります。

本日はご公務の大変な中私たちのためにご講演をいただけますことに心より感謝申し上げます。

また、第二講義の渡辺和則、菅波佳子会員は、私たちの会の理事、執行部の一員としても活躍をしている二人であります。

両名とも、原発事故により、自らの事務所から避難をせざるを得ない状況となり、まさに被災当事者でもありながら、被災者のために精力的に支援・救援活動に取り組んでいただいております。

原発賠償問題は、日々情勢が変わり、常に新しい情報を得て、学び続けていかなければならないと思います。

本日の研修を契機に全国のみなさんにもこの問題に目を向けていただければと思います。

 

この震災により露呈している人権、教育、家庭、ジェンダーと様々な問題にも私たち司法書士は取り組んでいかなければならないと思います。震災により避難先のサテライト校から法律教室の開催の申し入れもありました。私たちが取り組んできた法教育の実績を、これからの福島を担う子どもたちにも教員のみなさんをサポートしながら役に立てていきたいとも考えております。

 

私は福島県司法書士会のみなさんとともにこの福島の地に生きていき、そして、全国のみなさんのお力をお貸しいただきながらこの福島を生かすために力を注いでいきたいという思いをお伝えし、開講のあいさつとさせていただきます。

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